今週のお題「もう一度見たいドラマ」
『不朽の名作とは』
『え?』
『不朽の名作。いつまでも廃れることのない価値』
『亀田の柿の種食べる?』
『うん』
『いっぱい買ってあるから』
『いつまでも朽ちないことがいいのか、それともさっさと朽ちて土や水に還るのがいいのか』
『その言い方は後者を美化してるようにきこえるけども』
『走るのが好きだとして、どの場所を、どんなペースで、誰と、とかでも違ってくるし、なによりも、どの瞬間のメンタリティで語られたことなのか × 聞き手がそれをどの段階で聞いているのか、だよ』
『価値が?』
『そう』
『そのタイミングでこれ言ってもなぁってシーンはよくあって、臨場感が伴わないと伝わりにくいこととかはそのタイミングを逃したらわざわざ言う気にならないでしょ?』
『柿の種に臨場感て合わないね』
『柿の種を食べることは、そういうのとはまるで異次元のことだから安心なんだよ』
『あぁ』
『選択肢がある・ないとか気にしなくていいし』
『どういうこと?』
『たとえばマンションは買うか賃貸か悩むのはさ、買おうと頑張れば買える人だから悩むわけでしょ。キャッシュでポンと億ションでも買える、かつ、借りるときも好きに借りられるステータスの人たちには、もはやどっちでもいい。一方、下には借りる一択しかない人たち。で、話題にしたがるのはその中間の人という構図があるだけ。買うか借りるかよりは、3タイプの誰なのが先になる』
『柿の種は選択肢とか関係ないってこと?』
『そう』