風船爆弾

地味な土日を過ごした。 小田急線ってほとんど乗らないからアウェーな感じだったけど、それもよい。 降りる駅を間違えたためやたら歩いた。都内と違って一駅ぶんがなかなか遠いのが郊外っぽい。 人気のない休日の大学キャンパスにある戦争関係の資料館へひと…

試験とは

今週のお題「試験の思い出」 * * * 「この前、試験の合格通知が届いた」 「よかったね」 「よかった。まあ、よかったとは思う」 「喜べば?」 「だよね」 「だよね?」 「正解のある問題なわけですよ、試験というのは」 「だろうね」 「限りある人生の時…

今週のお題「他」 ・・・・ 「なんかあったとき、みんな自分のせいにしすぎです」 「わたし?」 「自分のせいにしすぎなんです」 「悪いこと?」 「他の誰かのせいにするのも悪いことですが、自分が全部悪いっていうのも、その『他の誰か』を自分に置き換え…

手帳に書いたこと

今週のお題「手帳」 「パンを買ってきてくれる?」 「どのくらい?」 「そんなになくていいけれど」 「わかった」 「それから牛乳ももう冷蔵庫になかったかも」 「わかった」 「ねえ」 「なに?」 「あのね」 「どうしたの?」 「手帳知らない?」 「誰の?…

 「今日の過ごし方」

はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと」 ※ ※ ※ ※ 目覚めたばかりの人間が辺りを見回したとして、何がわかるだろうか。 そこに何もなければ寝ている間に何が起こっていたかを知るよしもないだろう。仕方のないことだ。その人…

爆発

今週のお題「爆発」 「あの」 「はい」 「原子力発電所は何かあったら爆発しますか?」 「え?」 「そう言ってる人がいて」 「どこに?」 「よくわからない人たちなんですけどそんな会話してて」 「へぇ」 「原発は爆発するって」 「爆発するのを見たことあ…

真夜中の氷菓

今週のお題「好きなアイス」 「熱帯夜、夜中にハッと目がさめたときに、うまくついていけない感覚になることないですか? そういうときに冷凍庫からアイスを出して食べて正気を保ちます」 「なにそれ」 「唐突に放り出されてしまって、その唐突感にうまく馴…

部屋にさえいれば

今週のお題「おうち時間2021」 家で過ごす時間のうち、100%ほんとに自分の時間を過ごしているのか? 「え?してるでしょう?」 そもそも、私的な領域とそれ以外をあなたはどうやって区分けしてるの? 考えたことある? 「どうでしょう…」 ふと思い出すことは…

スギ花粉

今週のお題「花粉」 『杉が大量に植えられたのは過去の国策らしいが、その時点では国民に良質な木材を提供することを念頭においた試みだったことは理解する。人口が増えるステージにあった国におけるその時点での為政者によるなにかしらの判断。恩恵はあっだ…

雛人形たち

今週のお題「雛祭り」 雛人形の思い出がある。 小学生の低学年の頃。 まだ祖父母と一緒に暮らしていて、 夜更け、祖母から好きに使っていいといわれた古い布を取りに、 1階の和室に入った。 和室には大きな雛飾りがあって何体も人形が並んでいた。 当時(今…

今週のお題「鬼」 村。 執着する心を持たないのか、 鬼に変わることのない男がいた。 鬼は猛威をふるうと恐れられ、あるいは厄として疎まれた。 だだし、どういうものであれ、そういうものとしてそこにある。 村人のうちのいくらかは鬼になり、そのまま帰ら…

ふるさと

今週のお題「ふるさと納税」 先輩「帰りたい場所がひとつずつ消えていく」 後輩「え?」 先輩「生きるって悲しいね」 後輩「どうかしたんですか?」 先輩「帰りたい場所が消えていくって中島みゆきが歌ってた気がする」 後輩「それは最近?」 先輩「いや、け…

その価値

今週のお題「もう一度見たいドラマ」 『不朽の名作とは』 『え?』 『不朽の名作。いつまでも廃れることのない価値』 『亀田の柿の種食べる?』 『うん』 『いっぱい買ってあるから』 『いつまでも朽ちないことがいいのか、それともさっさと朽ちて土や水に還…

ご褒美?

今週のお題「自分にご褒美」 『ご褒美で自分に物を買うことはしないかもしれません』 『あなたには欲しい物がないのですか?』 『いえ、そうではありませんが』 『物ではなく体験を買うほうが重要ということでしょうか?』 『傾向としてはそうですが、やはり…

芋と炎

今週のお題「いも」 全員、芋を洗うのに忙しい。 次から次へと運ばれてくる土のついた芋を洗い、運送業者の車両に運び込む作業が続く。誰も手をとめる余裕がない場面だ。カゴを抱えて大勢が走り回っている。 屋根はあるが、半分屋外のような作業場。 そんな…

備え

今週のお題「もしもの備え」 川の対岸から、誰かに向かって叫ぶ声。 声に気づいて振り返る女性。 あら、あれ、私の息子だわ、と気づいて手をふった。 「お母さん!これ忘れてるよ!あれも忘れてる!」 「もういいの! いらなくなったから!」 「ほら、節約し…

炎天下

今週のお題「暑すぎる」 今日も暑いなぁ。村人が言った。 炎天下。風がない。 村人の顎から垂れた汗が、地面に落ちた。 そのわきを一匹の蟻が通り過ぎていく。 遠くに、一筋の煙があがっていた。何か燃えているのかな?と村人は思った。 暑いなぁ。 村人は立…

そこに何があったか

今週のお題「2020年上半期」 丸い小さなテーブルの上にはコーヒーが置かれている。 他愛ない日常報告をしたあとに、少し間が空いた。 それまでの会話の流れと関係なく、相手は話しだした。 「東京にいて、人に会うとするよね」と相手。「うん」と私がうなず…

納豆の理由

今週のお題「納豆」 「ふだん納豆はたべる?」「うん」「健康にいいから?」「ご飯と合うから」「他には?」「他?」「納豆たべる理由はないの?」「理由あって食べてんの納豆???」

お父さんに伝えたいこと

今週のお題「お父さん」 駄菓子屋にて。 6歳くらいの男の子が棚の菓子を眺めている。 「なにがほしいんだい?」と店主が尋ねる。 「青いラムネ」と男の子が答える。 「青いラムネ? その端っこにあるよ」と店主。 「ネコのイラストが描いてあるんだって」と…

日常会話

今週のお題「会いたい人」 (3人の会話) Aさん「日常が戻ったら会いたい人だってよ」 Bさん「誰かいる?」 Cさん「今はべつに」 Bさん「あ、そう」 Aさん「『日常』ってさ」 Bさん「え?」 Aさん「『日常が戻ったら』ってのはコロナ自粛が解除されたらのこ…

しごと

むかしむかし、郊外の住宅地あるカフェ併設型パン屋では、アンドロイドとニホンザルと浪人生が働いていました。 パンは業者が冷凍にしたものを運んでくるので、それを店のオーブンで焼けば済むシステムを採用していました。 雇われ店長が奥の調理場で黙々と…

大人子供

今週のお題「二十歳」 気づけば世の中に大人と子供がいた。 大人は大人として泥の中から産まれ、そのあたりでしばらく過ごしたのちに、やがて朽ちていく。 子供は子供として水底から這い上がり、そのあたりを歩いていたかと思えば、また水の中に沈んでいった…

歩きながら

今週のお題「2020年の抱負」 新年二日目。なんもすることなかったので歩くことを決意。なんで歩くのか? 走ると疲れるので無理をせずに運動を。 13時くらいに家を出る。 スマホとワイヤレスイヤホン、ストリーミング視聴で音楽聴きながらとりあえず晴れ空…

伊達巻きを

昨日スーパーに言ったら店内が正月モードになっていた。クリスマスをスパッと終わらせる潔さ。みんな前に進もうとしたいるのだろう。恵方巻きのチラシまですでにある。 で、伊達巻きがあった。いや、たかだかこのサイズに500円てケーキ買えるよね、、、と一…

味噌汁

味噌汁は体にいいと信じている。なんでかというとアパホテルの社長が「発酵食品は体にいいから毎日食卓に並ぶようにしている」というインタビューをどっかに載せていたから。 味噌の選び方も気をつける。 スーパーの味噌コーナーで、一通り吟味して(基準は…

1年後の健康

昨年の健康診断で悪玉コレステロールが多いです、と診断書に書かれた日。さすがに3年連続でそういう結果になってると気になってくる小心者のわたくし。 太らない体質ではあるけれど、血液が詰まってあるとき突然心臓や脳のあたりで血管が破裂する様子を想像…

上京してから

たとえば、「仕事を変えた」「別れた」「街を出た」みたいな話題について、きっと多くの人は、いかにして迷い、そして決断に至ったのかを、渾身の筆力でブログに綴ると思います。 なので、決断したあとどーなるんだ、という一例を記します。 ↓ 地方都市→東京…

身の丈にあった生活

生活習慣 ☆睡眠 今日は休みだったこともあり、むしろ寝すぎて頭痛が。。 しかし、ここ数年、自宅にいて毛布にくるまりながらウトウトする時間がとても幸せだと強く思う。 「健康のため健康のため健康のため」と自らに暗示をかけ、休日には何もせずこの世から…

卒業について

今週のお題「卒業」 幼稚園ときの卒園式の記憶。「一年中を思い出してごらん、あんなことこんなことあったでしょー」という歌詞の歌を教え込まれたので歌った、、、と思ったが、あれは一つ上の卒園生たちのために歌う年少組グループとして駆り出された光景だ…